むかしと違って『根性論』『精神論』みたいなものが、否定されがちな昨今ですが、
〝人間は感情の生き物〟とも言われるように、心理的な要素抜きに私たちの行動を考えることはできません。
どんなスーパースターでも一度も、負けたことや失敗したことの無い人はいません。
そしてそのことをうれしい、楽しいと思う人もいません。しかし、負けたり失敗した時の行動には大きく二通りがあります。
一つは〝悔しい、もう一度〟
もう一つは〝ダメだ、あきらめた〟
です。
色々と見ていて、これらの行動は、負けや失敗の度合い(惜しいかどうか)では無いように思います。
全然成功には遠くても、「今度こそ」と挑戦する子もいれば、あと一歩だったのにあきらめる子はあきらめます。
その根底には『なにくそ魂』が育っているかどうかがあるのではないでしょうか。
これはけっして「なにくそー!」「チクショー!」と口に出すわけではありません。
口や表情に出さなくても、黙々と淡々と次への挑戦をする子もいます。一緒です。心の底にある魂が次の挑戦への行動を引き出すのです。
では、『なにくそ魂』はどうすれば育つのでしょう?
「いつでも、なにくそと思え」と言ったところで育つものではありません。
『なにくそ魂』のある子に共通しているのは、自分の力を信じる心を持っていることです。
成功までの道のりには関係なく、「必ずできる」「いつかはできる」という気持ちを持っているかどうかなのです。
オリンピックイヤーで最近テレビでもよく見かける朝原宣治さん(北京オリンピック陸上400リレー銅メダリスト)が「(私が35才まであきらめなかったのは)母が『今はできなくても、いつかはできるようになる』と言ってくれていたおかげ」と話しています。
子どもたちの『なにくそ魂』が育つのに私たちができることは、こういった声かけなのではないでしょうか。
「粘り強い子だよ」
「前向きな子だね」
「必ず成功する力を持っているよ」
といった子どもの内面を承認する言葉。
「いつも応援しているよ」
「大丈夫だよ」
「信じているよ」
といった背中を押してあげる言葉こそが『なにくそ魂』が育つのに必要な栄養だと思います。
負けや失敗はいやなことですが、私たちは負けや失敗から多くのことを学んできました。
子どもたちの中に負けや失敗を恐れず、たとえ負けても再度挑戦する気持ちが育っていってほしいと思います。
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