会話でよく使う言葉に『ちょっと』というのがあります。
「ちょっと待ってて。」
「ちょっとお時間いいですか?」
何気なく使っている言葉ですが、これが実はくせものです。
「ちょっと待ってて」と言われたとき、どれくらいの時間をイメージするでしょうか?
『ちょっと』と言っても具体的な数字を示すのかは辞書にも出ていません。1分の人もいれば10分の人もいると思います。その感覚は人それぞれです。
ではもし、10分をイメージしている人が1分をイメージしている人に「ちょっと待ってて」と言って10分待たせたとしたら、どんなことが起こるでしょう。
待たされたほうはイライラを通り越してかなり怒ることでしょう。もしかすると待ちきれずにその場からいなくなっているかもしれません。
些細な言葉ひとつで簡単に二人の間に大きな溝ができたり、険悪な空気ができてしまうこともあります。
わたし達は日常で『ちょっと』に限らず抽象的な言葉を使っています。
『けっこう』
『かなり』
『あんまり』
『よく』
『ふつう』…
こんな言葉も人によって度合いのズレが出る言葉です。
決して抽象的な言葉がいけないということではありません。しかし、このような言葉を無意識に使うのではなく、ズレが生じることがあると認識して使うことで無駄な摩擦を起こさずにすむこともあります。
特に子どもとの会話では具体的に表現することをおすすめします。
抽象的な言葉がズレを生じ、時に「お母さん(お父さん)は嘘つきだ!」なんてことになりかねません。
「5分待ってて」
「10分お話してもいい?」
ちょっとした心がけでいい関係がつくれますね。(おっと、『ちょっと』を使ってしまいました^^;)
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